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住宅ローンは頭金なしでも組める?フルローンの注意点やメリットデメリットは?

住宅ローンのことを考える女性のイラスト

「住宅ローンは頭金なしで組めるの?」「フルローンって何?」という疑問を解決します!

頭金なしで住宅ローンを組む5つの注意点や、メリットを詳しく紹介します。シミュレーターを使って、違いを徹底解説します。

最後によくあるQ&Aもまとめたので、ぜひ参考にしてください。この記事は、ファイナンシャルプランナーの岩井勇太さんに監修してもらいました!

監修 岩井 勇太
チャット不動産イエプラ メディア事業部
ファイナンシャル・プランナー
宅地建物取引士

専門知識と経験を活かして、最適な物件選びから、長期的にみて損しないライフプランのサポートまでおこなっています。一人暮らしからファミリー世帯まで、幅広くリピートを獲得しています。

住宅ローンは頭金なしでも組める

住宅ローンは頭金なしでも組めます。特に年齢が若い人、収入が安定している人は、頭金なしのローンが組みやすいです。無理なく返済できると判断されるからです。

ただし、フルローンを組める金融機関(銀行)は限られています。借り入れの上限額は、年齢や収入、他の借り入れなどの、ローン審査次第で決まります。

そもそもフルローンとは、家の販売価格100%を借りる住宅ローンのことです。

一般的に、頭金は「販売価格の20%程度」必要と言われています。販売価格80%までしか借りられなかった時代の名残でもあるので、実際はケースバイケースです。

フルローンに関するリアルな口コミ

頭金を払える人でも、あえて払わないケースは多いです。フルローンに関するリアルな口コミを紹介します。

住宅金融支援機構の集計によると、金利相場は1990年代から右肩下がりで、2021年現在も低金利が続いています。貯金を減らしてまで頭金を払う価値は無いと考える人も多いです。

ちなみに、消費者金融の金利相場は約15~18%です。比較すると、住宅ローンの金利はかなり安いと言えます。

手元に残したお金を資産運用するのは、収入や貯金に余裕があり、損しても耐えられる人向けの手段です。

借り過ぎて苦しい人もいれば、もっと借りられたと後悔する人もいます。住宅ローンの最適な金額は家庭によって異なるので、口コミは参考程度にしてください。

家を買うときに必要な費用の内訳

家を買うときにかかる費用は「住宅ローン+頭金+諸費用」です。頭金と諸費用を合わせて「自己資金」と呼びます。

また、売買契約を結ぶときに、頭金の一部を「手付金」として払う慣習があります。

自己資金は、最低でも購入価格の10%は用意しておいたほうが良いです。諸費用の相場が、購入価格の10%だからです。以下で図解します。

住宅の購入に必要な費用の図解

フルローンを組む人も、諸費用と手付金を払うための自己資金は必要です。合計で購入価格の10%を超える場合もあります。

現金が用意できない人は「つなぎ融資」と言って、金利が高めの別のローンを組み合わせる方法もあります。

中には、自己資金が本当に0円のサービスもあります。決済の流れを不動産屋によく確認して、手持ちの資金不足には気を付けましょう。

三大都市周辺の自己資金は平均20~30%

国土交通省の発表した「2020年度住宅市場動向調査」の統計から、初めて家を買った人の自己資金を以下にまとめました。

東京・愛知・大阪近郊の平均で、購入価格の20~30%が自己資金でした。頭金20%、諸費用10%のセオリーとほぼ同じです。

購入価格 自己資金の額 比率
新築マンション 4,393万円 1,124万円 25.6%
中古マンション 2,213万円 818万円 37.0%
新築戸建て 3,757万円 775万円 20.6%
中古戸建て 2,696万円 876万円 32.5%

大半の人は頭金を払っています。フルローンを組むなら、デメリットを上回るほどメリットがあるか、よく考えるべきです。

頭金なしで住宅ローンを組む5つの注意点

頭金なしのフルローンを組む注意点を、5つ解説します。

①月々の返済額が増える
②売るときに負債が残りやすい
③ローン審査で厳しくチェックされる
④頭金を払うより金利が高くなる場合がある
⑤トータルの費用が高くつく

①月々の返済額が増える

頭金を払わないと借り入れの額は増えるので、毎月の返済額も増えます。

返済期間を35年など長く組めば、月々の負担は減らせます。ただし、返済が長く続くため精神的なストレスは大きいです。

給料やボーナスが減ったり、返済期間が定年後に重なったりすると、生活費が圧迫されます。無理なく返済できる金額から、借り入れ金額を考えることが大切です。

②売るときに負債が残りやすい

頭金なしの場合、売却価格をローンの残債務が上回る「オーバーローン」に要注意です。売ってもローンが返しきれないときは、マイナスを補填する必要があります。

例えば、3000万円で購入した家の売れる値段が2500万円の場合、500万円を貯金から払うか、新たに住み替えローンなどを借ります。

頭金を500万円払っていればすぐにでも売れるケースです。頭金は資産価値が下がるリスクの備えとも言えます。

新築物件は住んだ瞬間に価値が20%下がる

新築物件は、入居した時点で価値が20%下がると言われています。販売価格の2割が、販売経費や広告宣伝費だからです。頭金が20%は必要と言われる理由のひとつです。

中古物件は、値段の下げ幅は新築よりも狭いです。経費が全体の1割程度だからです。

新築と中古マンション価格の内訳を比較したイメージ図

③ローン審査で厳しくチェックされる

住宅ローンを組むためには、金融機関のローン審査に通る必要があります。審査に落ちるのは、主に「返済能力が足りない」と判断される場合です。

金融機関は、年収のうち返済に回せる割合(返済比率・返済負担率)を「税込年収の30~35%」と考えます。借りすぎて基準を超えると、審査に落ちやすくなります。

審査は事前審査・本審査の2ステップが基本です。本審査のほうが厳しいので、事前審査に通っても、本審査で落ちる場合があります。

基準ギリギリだと審査に落ちやすい

返済比率のチェックで、リボ払いや車のローンなどの分割払い、使っていないキャッシング枠まで考慮する場合があります。

審査では厳しめの「審査金利」が使われるので、目安として住宅ローン+他の借り入れが「手取りの30~35%」を超えないように気を付けましょう。

手取りで考えておけば、基準はクリアできます。ただし、返済が辛くないかは、審査と別で考えるべきです。

④頭金を払うより金利が高くなる場合がある

頭金が用意できる人は、堅実な人として金融機関に信用されます。頭金を払うと金利を優遇してもらえる場合があります。

例えば、フラット35の金利情報によると、自己資金を1割用意しているかどうかで、適用される金利が変わります。以下は、2021年6月時点のフラット35の金利水準です。

金利の範囲 最も多い金利
9割までのローン 年1.350%~年2.150% 年1.350%
9割超えのローン 年1.610%~年2.410% 年1.610%

最終的な金利は審査次第ですが、最も多い金利で比較しても「0.26%」の差があります。

金利が0.1%変わるだけで、返済総額が数十万円変わるケースは多いです。長期的に考えると、頭金を払わずに金利が高めになるデメリットは大きいです。

⑤トータルの費用が高くつく

借り入れ金額に比例して、金利分も増えます。低金利の時代とはいえ、返済総額まで意識して借りるべきです。

通常は頭金なしのフルローンだと、頭金を払うより返済が長期化して、総額は高くつきます。

デメリットはよく把握したうえで、以降で紹介するメリットが勝つなら、フルローンも考えてみてください。

頭金なしのフルローンを組むメリット

頭金なしのフルローンを組むメリットを、3つに分けて紹介します。

①頭金を準備する必要がない
②早めに住宅ローンの返済が始められる
③低金利なので頭金を払うメリットが薄い

①頭金を準備する必要がない

頭金なしの最大のメリットは、大きい出費を減らせることです。手元にお金があれば気持ちが楽ですし、冠婚葬祭などの急な出費にも対応しやすいです。

フルローンを使えば無理に貯金する必要がないので、家を買う決断がしやすいです。ちなみに、昔はローンを組むために2割程度の頭金が条件だった時代もあります。

②早めに住宅ローンの返済が始められる

貯金が貯まるのを待たずに頭金なしの住宅ローンを組めば、動き出しが早いぶん、定年まで無理のない返済計画が立てやすいです。

多くの金融機関では、完済年齢の上限が80歳までです。定年を超えたローンも組めます。

ただし、年金はこれから減るので、現役のうちに完済できると老後が安心です。住宅ローンを完済していれば、売却したり賃貸に出したりもしやすいです。

③低金利なので頭金を払うメリットが薄い

2021年6月現在のように、金利が安いと頭金を払うメリットは薄いです。頭金を多少払ったくらいでは、返済額は大きく減らないからです。

貯金が少なければ、急な出費に備えてフルローンを組んで、ゆるやかな返済計画を組むほうが安心できます。

今後もし金利が上がると、必然的に頭金を払ったほうが良くなります。大切なのは、家計に合ったシミュレーションを繰り返して、買い時を逃さないことです。

頭金の有無による違いのシミュレーション

頭金の有無でどのように返済計画が変わるか、フラット35のシミュレーターで比較しました。購入物件は以下の設定です。

・物件価格 3,000万円
・固定金利 1.35%
・元利均等返済方式
・定年65歳までに返済したい

30歳で35年ローンを組んだ場合

30歳で35年ローンを組んだ場合の、返済内容は以下のとおりです。

・毎月の返済 89,666円
・総返済額 37,659,981円

毎月の返済が9万円ほどでも、35年かければ返済できます。利息は約770万円ほどでした。

頭金を払って35歳から30年ローンを組んだ場合

35歳まで貯金して、頭金20%(600万円)を払った30年ローンのシミュレーションです。

・毎月の返済 81,112円
・総返済額 29,200,284円

頭金600万円を支払っているので、借り入れは2400万円です。利息は約520万円でした。

頭金の有無による違いのまとめ

頭金を支払った場合の視点から、頭金の有無による違いを以下にまとめました。

頭金を支払った場合のポイント
・35歳まで賃貸の家賃を払っている
・利息が2,459,697円お得
・月々返済が8,554円安い
・ローン完済が5年早い

このシミュレーションでは、月々返済に大差がなく、家賃を損していると言えます。

例えば、家賃が8万円だと60ヶ月分で「480万円」使っています。3000万円の家に住み始めたのは、35歳からです。

ベストな方法は、選ぶ家や家族構成によっても変わります。シミュレーターを活用して、長期的にイメージすることが大切です。

住宅ローンの負担を軽くする4つの方法

頭金を払わなくても、住宅ローンの負担を軽くできる方法を、知っておいたほうが良いです。以下で4つ紹介します。

・複数の金融機関を比較する
・住宅ローン控除を受ける
・すまい給付金をもらう
・繰り上げ返済する

複数の金融機関を比較する

複数の金融機関を比較して、もっとも金利などの条件が良い住宅ローンを選びましょう。最低でも3社は比較してみたほうが良いです。

金融機関によって金利や審査基準が異なり、借りられる金額や、総返済額が数十万~数百万単位で変わるからです。

住宅ローン比較窓口などの、ネット上で比較ができるサービスを使うのがおすすめです。

借りたい金額からの月々返済シミュレーションや、毎月の返済額から借り入れ可能額を調べて比較できます。

住宅ローン控除を受ける

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、上限ありですが残債務の1%の所得・住民税を減らせる制度です。広さや耐震基準など、適用には以下のような条件があります。

住宅ローン控除を受けられる条件
・床面積が登記簿上の面積40~50㎡以上
・所得が一定(1000万円~)以下
・取得後6ヶ月以内に入居して住み続ける
・家の半分以上が居住スペース
・10年以上の住宅ローンを組む
・築25年以内または耐震基準を満たす など

所得税は最大40万円、それ以上は住民税から13万6千5百円まで減税できます。法改正を控えていて制度は今後も変わるため、常に最新情報を確認しましょう。

1%の減税を受けるためには、新築なら2021年9月末まで、分譲マンションなどは2021年11月末までに契約する必要があります。

すまい給付金をもらう

すまい給付金は、住宅ローン控除の恩恵が行き届かない一定以下の収入の人に、給付金が出る制度です。

支給額は最大50万円で、収入に応じて段階的に減ります。住宅ローン控除と同様に、受給には条件があります。

すまい給付金を受けられる条件
・年収510万円以下
・住宅ローンを利用
・床面積が50㎡以上であること など

もともと消費税の増税に伴う制度なので、売主が個人の中古マンションは対象外です。また、2021年12月末までに入居する必要があります。

繰り上げ返済する

返済期間中でも、余裕があるときに繰り上げ返済すれば負担を減らせます。期間を早く終わらせる「返済期間短縮型」と、月々の負担を減らす「返済額軽減型」の2種類があります。

返済期間短縮型は、利息とローン期間が減らせます。月々の返済額は同じです。

返済額軽減型は、月々の返済額を減らせます。ローン期間はそのままで、利息を減らす効果は期間短縮型より弱いです。

繰り上げ返済は手数料がかかるケースもあるので要注意です。ちなみに、フラット35は繰り上げ返済に手数料がかかりません。

頭金なしの住宅ローンに関するよくあるQ&A

頭金なしのフルローンに関するよくあるQ&Aをまとめました。注意点とあわせて、参考にしてください。

Q1.住宅ローンを組む条件は?
Q2.残債務より価値が低いと売れない?
Q3.金利で失敗したらどうすればいい?
Q4.親に頭金を払ってもらうのはアリ?
Q5.諸費用にはどんなものがあるの?
Q6.新築と中古どっちがいいの?

Q1.住宅ローンを組む条件は?

大前提として、自分で住む家を買う必要があります。投資目的で買う場合は使えません。投資目的のローンは金利が数パーセント高い傾向にあります。

年収は「350万円以上」を目安にしてください。年収350万円以上なら、首都圏でも問題なく住宅ローンが組めます。

Q2.残債務より価値が低いと売れない?

残債務より売却価格が低いときは、マイナスを補填する必要があります。貯金で払うか、審査の厳しい住み替えローンを組むのが通常です。

家選びは、資産価値が落ちにくい物件を選ぶことが大切です。

建物自体のグレードの高さも大切ですが、住みたい街ランキングなどで上位のエリアは、需要があるので特に価値が落ちにくいです。

Q3.金利で失敗したらどうすればいい?

変動金利や固定金利を失敗した場合は、金融機関に交渉してみてください。条件変更を受付してもらえないなら、借り換えがおすすめです。

ただし、事務取扱手数料や保証料がかかります。トータルで損をしないように、FPなど専門家のアドバイスを受けましょう。

Q4.親に頭金を払ってもらうのはアリ?

親が頭金を負担してくれる場合は、ぜひ頼ってください。金額によっては贈与税が課されるので要注意です。

住宅取得等資金の贈与の特例」など、減税制度もあります。税は申告が必要で、期限もあるので必ず最新情報をチェックしてください。

Q5.諸費用にはどんなものがあるの?

購入価格10%程度の「諸費用」には、以下のようなものがあります。金額は商品によって異なるので、購入価格の6~8%程度で済むケースもあります。

内容
団体信用生命保険料 死亡など万が一に備えた保険料
火災保険料 建物・家財の保険料
事務手数料 金融機関に支払う手数料
仲介手数料 不動産屋への報酬
登記代行手数料 司法書士への報酬など
登録免許税 所有権と抵当権の登記にかかる税金
固定資産税清算金 売主が1年分払う税金の日割り清算
不動産取得税 不動産を購入するとかかる税金
ローン保証料 保証会社に支払う手数料
印紙税 売買・ローンの契約書にかかる税金

諸費用は住宅ローンに含むことも可能なので、不動産屋に早めに相談しましょう。

ちなみに、購入価格5~10%が目安の「手付金」は、売買契約の際に必要です。

必要な現金が用意できないときは、親を頼ったほうが良いです。消費者金融を使うのは、金利が高すぎるのでやめておきましょう。

Q6.新築と中古どっちがいいの?

新築と中古、どちらにもメリットとデメリットがあります。まず、新築は値段が高いです。販売経費や広告宣伝費がかさむからです。

また、売主が不動産屋のケースが多く、建物価格に消費税が含まれるケースがほとんどです。

2021年4月発表の全宅連の不動産市場動向調査によると、首都圏の中古マンション平均価格は新築の6割程度でした。

安さが魅力の中古マンションは、注意点を記事にまとめたので参考にしてください。

中古で借り入れ額を抑えたほうが良い

借り入れは、なるべく抑えたほうが良いです。そもそも購入価格が安ければ、頭金や借り入れの悩みは減らせます。

「コストを抑えたい」「でも新築のような綺麗な家に住みたい」という人には、中古マンション+リノベーションをおすすめしています。

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