最終更新:2021年1月6日

退去費用が高額すぎて納得いかない!退去費用の平均額や高額になっても仕方のないケースをご紹介します!また、高額な退去費用を請求されないためのコツや、大家さん負担になる範囲、退去費用に納得いかないときの対処方法を解説します!
退去費用はどのくらいだと高すぎる?
退去費用が平均額を大幅に超えている場合は、支払う必要のない費用まで請求されている可能性があります。大家さんや管理会社に問い合わせましょう。
以下の表は、間取り別の退去費用の平均額をまとめたものです。
間取り | 退去費用の平均額 |
---|---|
ワンルーム | 約69,000円 |
1K | 約77,000円 |
1DK | 約91,000円 |
1LDK | 約126,000円 |
2K | 約92,000円 |
2DK | 約117,000円 |
2LDK | 約148,000円 |
3LDK | 約169,000円 |
参考:リクルート住まいカンパニー「引越しに関する実態把握調査」
ワンルームならば、退去費用が6~7万円は珍しくありません。しかし、よほどの理由がない限り10万円を超えることはありません。
退去費用は、どのように住んでいたのか、入居していた期間、契約時に預けた敷金の金額などによって大きく変わります。以下で、退去費用が高額になるケースと、対処法を解説していきます。
退去費用が高額になっても仕方がないケース
お部屋の修繕やクリーニングに多額な費用がかかる場合は、退去費用が高額になっても仕方がありません。
以下は、退去費用が高額になる具体的なケースです。自分が当てはまっていないか確認してください。
長年掃除をしていなくて垢とカビだらけ
長年掃除をしていなくて垢やカビがこべりついている場合は、管理を怠った入居者の責任として、高額な退去費用を請求されることがあります。
とくに、タイルのカビ取り、排水溝の詰まり、換気扇の油汚れなどを解消するために専門業者を使う必要があるなら、退去費用は高額になります。
喫煙が原因で壁紙が黄ばんでいる
室内でたばこを吸っていたせいで、壁紙がひどく黄ばみ、張り替えなければいけなかったり、室内の消臭が必要なときは、退去費用は高くなります。
また、喫煙不可のお部屋でたばこを喫っていた場合は、より高額になる可能性があります。
家具や家電が原因で床が傷ついている
タンスやベッドなどの重い家具を動かしたときの傷が原因で、フローリングを張り替える場合、退去費用は高額になります。
家具の重みで床がへこむのは避けられないことなので入居者の負担になりませんが、配置換えの際の不注意は、入居者負担です。
粗大ごみが残っていて撤去代が必要
退去日に、家具や家電などの粗大ごみが残っている場合は、撤去代として費用を請求されることがあります。
退去前に、粗大ごみは処分しておきましょう。自治体の回収日に捨てておいたり、リサイクルショップに買い取ってもらうなど、さまざまな方法で処分できます。
ペットの臭いを消すために消臭代がかかる
ペットを飼っている人は、ほとんどの場合、お部屋の消臭代を請求されます。ペットの臭いだけでなく、汚物やエサの臭いもなかなか取れないため、消臭代を請求されても仕方がありません。
また、噛み傷や粗相で汚れてしまった壁紙の張り替え代を請求されることも多いです。
高額な退去費用を請求されないための4つのコツ
不必要に高い退去費用を支払わないためにできる、4つのコツをご紹介します。退去費用を抑えたい人は、以下の方法を試してください。
①水回りを中心に清掃しておく
②穴やへこみを補修しておく
③必ず退去立会いをする
④見積書に同意してサインする
①水回りを中心に清掃しておく
退去時には徹底的にお部屋を掃除するべきですが、なかでも、キッチンや風呂場などの水回りを綺麗にしておくことが効果的です。
キッチンの油汚れには重曹、風呂場の水垢や黄ばみにはクエン酸が効果的です。スプレーで吹きかけて、メラミンスポンジでこすり取りましょう。
また、風呂場のタイルや窓のサッシにできたカビは、カビ取り剤をかけて歯ブラシで磨くと綺麗にしやすいです。
以下の表は、退去前に綺麗にしておきたい箇所の一覧です。参考にして、退去前には徹底的に清掃しましょう。
清掃箇所 | 綺麗にしておきたい汚れ |
---|---|
流し・コンロ・レンジフード・壁面・床 | 油汚れ |
浴槽・床・壁・パッキン・換気扇・シャワー水栓 | 水垢・カビ |
便器・タンク・換気扇 | 水垢・黄ばみ・黒ずみ |
洗面台・鏡・床 | 水垢・黒ずみ・ホコリ |
リビングの壁紙 | 生活中につけた汚れ・家具の色移り |
窓・サッシ・パッキン・木枠 | 汚れ・カビ |
②穴やへこみを補修しておく
穴やへこみといったちょっとした傷を自分で修復しておくことで、修繕にかかる費用を安くできます。
釘やネジなどを使って空いた壁紙の穴は、ティッシュを上手に詰め込み、木工用ボンドで塞げば簡易的な補修ができます。市販されている「穴うめ職人」という商品を使うのも効果的です。
また、床や畳にできてしまったへこみは、霧吹きをした上に雑巾をかぶせ、アイロンで温めれば元に戻る場合があります。床材を焦がしてしまわないように注意してやってみましょう。
③必ず退去立ち会いをする
退去時には、必ず不動産屋と立ち合いをして、自分の負担する傷や汚れの範囲をはっきりとさせましょう。また、あとで確認できるように、それぞれの箇所を写真に撮っておくべきです。
また、お部屋についている汚損が、自分のつけたものなのか、あるいは入居前からついていたものなのか、主張できるのは退去立ち会いのときだけです。入居時の記録をもとに話を進めましょう。
まれに「忙しいから」という理由で退去立ち合いをしない人がいますが、高額な費用になっても抗議しづらくなってしまいます。
④見積書に同意してサインする
退去費用の内訳がどうなっているのか分かるように、必ず見積書を作ってもらい、内容を確認したうえでサインしましょう。
不動産屋のなかには、見積書を作らずにいきなり請求書を送ってくる業者もありますが、内訳が分からないのに応じるべきではありません。
見積書に書かれている内容が、立ち合いのときに確認した内容とズレている場合は、訂正してもらいましょう。書類にサインしてしまうと、合意したとみなされ、減額されにくくなります。
負担範囲はガイドラインで定められている
支払わなければならない退去負担の範囲は、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によって定められています。
ガイドラインの内容を簡単に説明すると、以下のようになります。
・入居者の過失による汚損は入居者負担
・経年劣化や自然損傷は大家さん負担
年月が経つことでできる、壁紙の日焼けなどの自然な汚れは「自然損耗」や「経年劣化」として扱われ、大家さん自身が負担するものです。
もし高額な退去費用を請求されて、内容に納得できない場合は、ガイドラインの内容と照らし合わせて、大家さんに確認しましょう。
退去費用に納得いかない場合の対処方法
不動産から渡された、退去費用の見積もり金額に納得できない場合の対処方法は3つあります。
①大家さんや不動産屋と交渉する
②消費生活センターなどに相談する
③民事調停に申し込む
①大家さんや不動産屋と交渉する
ほとんどの不動産屋が、最初は多めに退去費用を請求してくるのが現状です。退去費用の見積書を確認し、価格交渉しましょう。
ただ漠然と「納得がいかない」と伝えるのではなく、見積書の内容について詳しく話を聞き、交渉します。国土交通省の「原状回復のガイドライン」と照らし合わせて指摘すると、より効果的です。
以下では、退去費用が安くなった例を2つ紹介します。
紹介した2つのケースのように、筋が通っていれば退去費用が値下げされることがあります。泣き寝入りせずに、費用が高すぎる場合は抗議しましょう。
②消費生活センターなどに相談する
不動産屋に交渉したけど断られた、金額に納得がいかないまま話を終わらされたなどという人は、消費者センターや国民生活センターに電話しましょう。
「退去費用の見積もりをもらったが、金額が高すぎるので相談に乗ってほしい」と伝えてください。窓口の人は対応に慣れているので、適格なアドバイスがもらえます。相談料は無料です。
③民事調停に申し込む
消費者センターに相談した後も、頑なに退去費用を下げてくれない場合は、民事調停に申し込む方法もあります。
簡易裁判所での民事調停では、裁判官や専門職員が入居者と不動産屋の間に入って、問題を解決するようサポートしてくれます。
民事調停の申し込みは、簡易裁判所にある用紙に内容を記載するだけでできます。裁判所は敷居が高いというイメージを持たれがちですが、民事調停は500~1,000円の手数料でできるので便利です。
民事調停でも解決できない場合は、少額訴訟に切り替えて裁判を起こすことも可能です。
わざわざ不動産屋に行ってお部屋を探そうとしていませんか?
わざわざ不動産屋に行かなくても「イエプラ」なら、ちょっとした空き時間にチャットで希望を伝えるだけでお部屋を探せます!
SUUMOやHOMESに載っていない未公開物件も紹介してくれますし、不動産業者だけが有料で見ることができる更新が早い物件情報サイトからお部屋を探して見つけてくれます!
遠くに住んでいて引っ越し先の不動産屋に行けない人や、不動産屋の営業マンと対面することが苦手な人にもおすすめです!