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敷金礼金とは?相場はいくら?敷金と礼金の違いや意味を徹底解説!

敷金礼金とは?のイメージイラスト

敷金礼金とはなんの費用?
相場はいくら?違いってあるの?

駅チカや築浅、オートロック付きなどの条件の良いお部屋ほど、すぐに申し込みたくなりますよね。

しかし、物件情報を細かく確認しておかないと「敷金家賃1ヶ月分、礼金家賃1ヶ月分」と満額で記載されていることも…。初期費用が高くなりやすいんです。

そこで当記事では、敷金礼金とは何か、相場はいくらかを解説します。敷金礼金なし物件がある理由や、デメリットもあるので是非参考にしてください。

敷金礼金とは?

敷金礼金は、どちらも物件の大家さんへ支払う初期費用です。家賃のように毎月払うのではなく、入居のときにだけ支払います。また、契約更新や退去のときには必要ありません。

敷金と礼金の違いは返金されるかどうかです。敷金は退去後に返金されるのが原則ですが、礼金はいっさい返金されません。

敷金とは?

敷金とは、家賃の滞納や退去時の修繕費用に備えて大家さんに預けるお金のことです。関西や九州では「保証金」と表記されることもあります。

預けた敷金は、滞納した家賃や退去時の修繕費用などに充てられます。清算が終わってもまだ敷金が残っている場合は返金されます。

ただし、賃貸契約に「敷金償却」や「敷引き」の特約がある場合、敷金は返金されなくなります。契約を結ぶ前に敷金償却などの特約がないか確認しましょう。

礼金とは?

礼金とは入居させてもらうお礼に大家さんに支払うお金のことです。

礼金は、もともと物件数が少なかったころに、下宿に子どもを預ける親が謝礼金を包んでいたことが慣習として残ったものといわれています。

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敷金礼金の相場はいくら?

国土交通省の報告書によると敷金礼金の相場は合わせて家賃2ヶ月分です。ただ、相場以上の金額が必要な物件もあるので、家賃3ヶ月分以上を支払っている人もいます。

敷金の相場 礼金の相場
敷金の割合のグラフ 礼金の割合のグラフ

参考:国土交通省「平成30年度住宅市場動向調査報告書」
家賃2ヶ月分を支払った人の割合は、敷金が26.1%、礼金は17.5%なので、敷金のほうが2ヶ月分請求される可能性が高いことが分かります。

ただ、この調査の回答者は首都圏に多いため、結果には若干の偏りがあります。西日本は敷金礼金の相場が上がり、それぞれ家賃2ヶ月分の場合も珍しくないです。

敷金礼金なし物件がある理由とデメリット

敷金礼金なしの物件があるのは「なるべく早く空室を埋めたい」と考えている大家さんがいるからです。

敷金礼金なし物件には以下のような特徴があります。入居者にとってデメリットになる側面もあるので、本当に住みたいお部屋かどうか内見を通してきちんと検討しましょう。

①物件情報サイトで検索されやすくしている

敷金礼金なし物件にすることで、大家さんは効率的に入居希望者を集められます。物件情報サイトで「敷金なし」「礼金なし」といった絞り込み機能を使う人もいるからです。

なかには、敷金礼金なしにする代わりに相場よりも家賃を高く設定していたり、24時間サポートサービスや定額クリーニング代などの別の費用を付けている場合もあります。

初期費用を抑えられるというメリットだけに注目するのではなく、相場よりも家賃が割高でないか、不要なサービスや不透明な費用をつけられていないか確認すべきです。

特に「定額クリーニング代」という特約には注意が必要です。「定額」という記載にも関わらず、クリーニングの範囲が曖昧になっており、退去時に想定以上の費用がかかることがあります。

「定額クリーニング代」の特約がある場合は、賃貸契約を結ぶ前に細かく書面に書き込んでもらうことで、トラブルを防げます。

②繁忙期のうちに入居者が決まらなかった

家の置物と砂時計
不動産業界の繁忙期(1~3月)に入居者が決まらなかった物件は、4月以降の閑散期に敷金礼金なし物件に切り替わることがあります。

繁忙期を過ぎても空室のままの物件は、1年間を通じて空室になる危険があるからです。敷金礼金なしにすれば、閑散期でも入居希望者が現れる可能性が上がります。

③物件自体に魅力がない

物件自体に欠陥があったり、魅力がない場合、敷金礼金なし物件になっていることがあります。相場通りに敷金礼金を設定していては、入居希望者が集まらないからです。

魅力がない物件の例は、以下です。

・最寄りの駅から離れている
・築年数が古い
・日当たりや風通しが悪い
・騒音問題がある

敷金礼金なし物件の割合は全体の1割

2019年現在では、賃貸物件の約1割が敷金礼金なしです。

「敷金なし」「礼金なし」「敷金礼金なし」で絞って検索結果を出すと、東京23区ではどのように変化するのかをまとめたものです。

総物件数 66,182件
敷金なし物件数(率) 10,477件(15.8%)
礼金なし物件数(率) 20,082件(30.3%)
敷金礼金なし物件数(率) 5,952件(9.0%)

参照:「ATBB」の2019年12月24日現在のデータ

敷金なし物件は約16%、礼金なし物件は約30%なので、敷金よりも礼金かかからない物件の方が全体的に多いことが分かります。

敷金礼金なし物件はホントにお得なの?

密集した住宅街
敷金礼金なし物件は、初期費用を抑えるという意味ではお得ですが、家賃や入居期間によっては、トータルの費用では損をする場合があります。

下記の表は「家賃が相場通りで敷金礼金がかかる物件」と「家賃が相場よりも5000円高いが敷金礼金なしの物件」では、どちらがトータルでお得なのかを比べたものです。

入居から2年で退去する想定で、退去費用は5万円にしています。敷金を支払っている場合は、退去費用を清算したのちに残額が返金されます。

敷金礼金あり
家賃8万円
敷金礼金なし
家賃8.5万円
敷金 8万円 0円
礼金 8万円 0円
家賃24ヶ月分 192万円 204万円
退去費用 -3万円 5万円
合計 205万円 209万円

上記のケースでは「家賃が相場よりも5,000円高いが敷金礼金なしの物件」のほうが、トータルでは4万円の損をしているのが分かります。

入居期間が長かったり、家賃の差がもっと大きいと、損をする金額はいっそう増えます。

敷金は、退去時の修繕費用などに備えて預けておくお金なので、入居時に無料になったとしても、退去時には費用を負担する必要があります。

自分が負担する費用がいくらになるのか、しっかり計算したうえで物件を決めましょう。

敷金はホントに返金されるの?

カレンダーと一万円札
リクルート住まいカンパニーの調査によると、敷金を返金された人の割合は全体の31.5%です。

退去費用などを支払ったあとの敷金が本当に返金されるかどうかは、大家さんや管理会社がきちんと対応してくれるかに大きく左右されます。

なかには退去者から催促されない限りは返金しない悪質な管理会社もいます。退去から1ヶ月が経っても返金の連絡がない場合は、自分から電話をかけると良いです。

ちなみに、これまで敷金の扱いについては法律で定められていませんでしたが、2020年4月に施行される改正民法では「残額を返還しなければならない」と明記されることになりました。

返金についてのトラブルは徐々に減っていくことが予想されます。

返金された敷金の平均額は約5.4万円

上記と同じ調査によると、敷金の平均返金額は約5.4万円でした。以下の表は、返金される敷金の平均額を間取り別にまとめたものです。

返金された平均額
ワンルーム 約29,000円
1K 約37,000円
1DK 約41,000円
1LDK 約67,000円
2K 約34,000円
2DK 約49,000円
2LDK 約66,000円
3LDK 約81,000円

参考:リクルート住まいカンパニー「引越しに関する実態把握調査」
敷金の返金額は、どのくらいの期間住んでいたのか、どのように住んでいたのか、大家さんがどのような業者を使うかなどによって変わります。

お部屋を綺麗に使っている人ほど返金額は高いです。反対に、傷や汚れを多く付けてしまった人は金額が下がり、まったく返金されなかったり、追加の費用を請求されることもあります。

ただ、どれだけ綺麗にお部屋を明け渡しても、敷金が全額戻ってくることはほとんどないと考えた方がいいです。何かしら修繕が必要になります。

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敷金礼金なし物件の退去費用を抑える方法

家型のキーホルダーと鍵
「敷金礼金なし」や「敷金なし」の物件を借りた場合でも、退去時の費用を抑えられる方法をご紹介します。

ただし、敷金を預けていない以上は、退去時の支払いは必ず発生します。

下記の方法で退去費用を抑えられれば、敷金を預けていた場合には返金額が上がります。敷金ありの物件に住む人も参考にしてください。

①納得のいかない特約のある賃貸契約書にはサインしない

退去費用を抑えたいなら、理解できなかったり、納得のいかない内容が含まれている賃貸契約書にはサインをすべきではありません。

特に「敷金なし」や「敷金礼金なし」の賃貸契約の場合は、退去費用や定額クリーニングについての特約が契約に含まれていることが多いです。

賃貸契約書に書かれている内容は拒否できないので、必ず納得できるまで不動産屋から契約についての説明を受けましょう。

②入居直後には写真などで記録をとる

入居後に写真を撮っている人のイラスト
入居したら、荷物などを運び込む前に室内の様子を写真などを使って記録すべきです。設備の不具合など、写真では記録できないものはリストにまとめ、コピーを管理会社や大家さんに送ります。

入居時の客観的な記録を残していおけば、退去時に身に覚えのない修繕を請求されるリスクを避けられます。

③入居中はお部屋を綺麗に使う

傷や汚れの箇所が少なければ、退去時の修繕費用は安くなります。また、お部屋を明け渡すときに徹底して掃除をすることで、費用を抑えられる場合もあります。

④退去立ち合い時に負担箇所を確認する

退去の立ち合いの際には、不動産屋の担当スタッフや大家さんと修繕箇所を確認しましょう。入居時の写真などを活用して自分が負担する範囲を明確にすることで、不当な請求を防げます。

退去時に入居者が負担するのは、わざと付けた傷や、掃除せず放置してこびり付いてしまった汚れなど故意や過失が原因の損傷個所だけです。

国土交通省の定めた「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、誰が住んでも付いたであろう傷や汚れについては、大家さんの負担範囲と記載されています。

⑤見積書をもとに値引き交渉する

退去費用は、見積書を送ってもらい交渉することで安くなる場合があります。修繕箇所ごとの費用の相場をインターネットで調べ、交渉の材料にすると良いです。

不動産屋のなかには内訳の載っていない請求書だけを送ってくるところもありますが、すぐに振り込んだりせずに、見積書を要求しましょう。

敷金礼金以外の初期費用

貯金箱と電卓とお金
敷金礼金以外には、下記のような初期費用があります。初期費用の総額は、敷金礼金を含めて家賃4.5~5ヶ月分が相場です。

仲介手数料 仲介した不動産屋に支払う報酬
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前家賃 入居月の翌月分の家賃
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日割り家賃 1日単位で計算した入居月の家賃
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鍵交換費用 玄関の鍵を新しい物に交換するための費用
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保証会社利用料 家賃保証会社を使うための費用
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火災保険料 火災保険に加入するための費用
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敷金礼金を払う余裕がない場合はどうしたらいい?

貯金が少なくて費用を支払えない場合は、クレジットカード払いに対応していないか、不動産屋に確認しましょう。クレジットカード払いに対応していれば、分割で敷金礼金を払えます。

▶初期費用の分割払いの解説はこちら

また、引っ越しの時期を調整できるのであれば、不動産業界の閑散期(4~7月)にお部屋を探しましょう。

閑散期まで空室になっている物件は1年間を通して入居者が付かない可能性があるので、大家さんが敷金礼金をなしに変えていることがあります。

また、なかには敷金礼金の値下げ交渉に応じてくれる大家さんもいます。築年数が古かったり、最寄り駅が遠いような人気のない物件は成功率が高いので、不動産屋を通じて交渉してみましょう。

▶礼金の値下げ交渉の方法はこちら

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