最終更新:2021年1月6日

礼金が高いのはどうして?という疑問にお答えします!礼金とはそもそも何か、相場はいくらか、どのくらいの金額だと割高なのかをご説明します。また、礼金が相場よりも高く設定されている理由や値下げ交渉についても解説しています!
礼金は家賃の2ヶ月分以上だと高い
国土交通省の「平成29年度住宅市場動向調査報告書」によると礼金の相場は家賃1ヶ月分です。
つまり、礼金の金額が家賃2ヶ月分以上だと相場より高いといえます。下記の円グラフは、礼金ありの物件を借りた人が、どのくらいの礼金を支払ったかをまとめたものです。
礼金は家賃の何ヶ月分だった? |
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参考:国土交通省「平成29年度住宅市場動向調査報告書」
西日本は礼金の相場が高い
関西や九州などの西日本の賃貸物件は、関東よりも礼金の相場が高い傾向にあります。礼金が家賃2ヶ月分の物件も珍しくありません。
西日本でのお部屋探しの場合は、家賃3ヶ月分以上だと相場よりも高いと考えましょう。
礼金ってなに?
礼金とは、入居させてもらうお礼に賃貸物件の大家さんに支払うお金のことです。
賃貸契約時に初期費用として1度だけ支払います。毎月の家賃と一緒に支払ったり、更新時に追加で請求されることはありません。
礼金は、もともと賃貸物件の数が不足していた時代に生まれた不動産業界の慣習が残った費用だといわれていて、なかには、礼金がかからない物件もあります。
敷金と礼金の違いってなに?
敷金と礼金の違いは、賃貸物件から退去する際に返金されるかどうかです。
敷金とは、原則として返金されますが、入居者の家賃滞納や修繕費用に備えて、大家さんに預けておくお金です。西日本では「保証金」と表記されることもあります。
預けた敷金は、退去時に滞納分や修繕費の費用に充てられます。清算しても敷金が残っていれば、残金は返金されます。
礼金は、退去時にいっさい返金されません。大家さんの収入になるからです。
礼金は交渉次第で安くできる
不動産屋にお願いすれば、大家さんに礼金交渉をしてくれます。
成功すると、礼金なし~家賃0.5ヶ月分まで費用を抑えられるので、ダメ元でも交渉できないか相談してみたほうが良いです。
ちなみ、交渉は入居申し込みをする前にしましょう。申し込んだ後はそのまま入居審査まで進むので、交渉に応じてもらえません。
礼金交渉しやすい物件の特徴
礼金交渉が通りやすい物件の特徴は「空室期間が長い物件」です。
礼金が2ヶ月以上、築年数が30年以上、駅徒歩15分以上の物件は、入居希望者が集まらず空室期間が長くなる傾向にあります。
不動産屋に「前の入居者さんが退去したのはいつ頃ですか?」と聞けば、空室期間を教えてもらえます。
空室期間が3ヶ月以上の物件では交渉が通る可能性があります。大家さんは礼金を安くしてでも早く入居してほしいと考えるからです。
礼金の交渉以外で初期費用を安くする方法
礼金の交渉が通らなかったという人は、以下の方法で初期費用を安く抑えましょう。
礼金0円の物件を選ぶ
礼金が0円の物件を選びましょう。礼金の相場は家賃の1ヶ月分なので、家賃が8万円の物件だった場合、そのまま8万円が抑えられます。
国土交通省「住宅市場動向調査報告書」によると、礼金が不要な賃貸物件は増加傾向にあり、平成29年度は全体の55.2%が礼金なし物件です。
礼金0円物件は家賃が高い可能性がある
礼金が0円の物件では、毎月の家賃を高く設定している可能性があります。家賃や敷金、礼金などの金額は大家さんが決めているからです。
「家賃7万円で礼金1ヶ月」と「家賃8万円で礼金0円」の物件では、2年間にトータルいくら払うのか比べてみました。
・家賃8万円×24ヶ月+礼金0円=192万円
礼金0円の物件は初期費用が安く、魅力的に見えますが、礼金を支払った方がトータルの金額が安い可能性があります。
フリーレント付き物件を選ぶ
フリーレント付き物件とは、一定期間の家賃が無料になることです。
大家さんが「家賃1ヶ月分をフリーレントにする」と定めていれば、礼金1ヶ月分が無料になったのと同じ金額が抑えられます。
ただ、フリーレント付き物件では、契約期間1年未満の解約で違約金として家賃1ヶ月分を支払うとする、短期解約違約金が特約にされる可能性があります。
保証会社が不要な物件を選ぶ
保証会社とは、大家さんに対して、家賃の滞納を保証する会社です。連帯保証人の代わりをしてくれるサービスを提供してくれます。
大家さんが保証会社の利用を必要とした場合、保証会社利用料を支払う必要がありあます。利用料は家賃の30%~100%です。
保証会社を利用しなくて良い物件なら、保証会社利用料分が抑えられます。ただし、保証会社が不要なお部屋では、連帯保証人を立てる必要があります。
礼金が相場よりも高い物件がある理由
大家さんは、以下のような理由で礼金を相場よりも高く設定します。
②家賃滞納の危険がある人を拒否するため
③礼金以外の費用を安くしているため
それぞれ詳しく解説していきます。
①少しでも多くの利益を得るため
礼金は純粋に収益になるお金なので、可能ならば高い金額で設定したいと、ほとんどの大家さんは考えます。
例えば、新築や築浅だったり、最寄り駅から近い物件、最新の設備が充実しているというような物件ならば、相場より割高であっても入居希望者が現れるので、礼金が高くされます。
②家賃滞納の危険がある人を拒否するため
お金に余裕のない人は家賃滞納の危険があるので、入居審査の一環として礼金を高く設定する大家さんもいます。
設定した礼金を支払えない人は、お金に余裕がなく、大きなトラブルにあったときに家賃を滞納するかもしれないからです。
③家賃を相場よりも安くするため
家賃を相場よりも安くする代わりに、礼金を高くしている場合があります。
下記の表は、家賃を8万円から7.8万円に下げ、代わりに礼金を1ヶ月分から2ヶ月分に上げた場合の大家さんの収益を比べたものです。
家賃8万円 | 家賃7.8万円 | |
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礼金 | 8万円 (家賃1ヶ月分) |
15.6万円 (家賃2ヶ月分) |
家賃24ヶ月分 | 192.0万円 | 187.2万円 |
合計 | 200.0万円 | 202.8万円 |
入居期間が2年間ならば、家賃を安くして、礼金を高くした方が利益があるのが分かります。
家賃が相場よりも安い物件が気になったときは、入居しているあいだにトータルでいくら支払うことになるのか計算したうえで、入居の判断をしましょう。
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