最終更新:2021年1月7日

住みやすい街の定義とは何か、どんな条件が揃っていると住みやすいのかを紹介していきます。
世帯人数によって住みやすい条件が違うので、一人暮らしと子育て世帯に分けて解説します。
住みやすい街とは?
住みやすい街とは住む上で必要としている要素が満たされている街のことです。
家賃相場に対して、交通アクセスが良い、買い物施設が充実しているなど、自分のライフスタイルに合っている街が「住みやすい街」となります。
住みたい街は「あこがれの街」なので、住みやすい環境が整っていないことが多いです。実際に住んでみた後に、後悔して引っ越す人もいます。
まずは、一人暮らしと子育て世帯に共通する住みやすい街の条件から解説していきます!
【共通】住みやすい街の9つの条件
一人暮らしと子育て世帯に共通する住みやすい街の条件は以下の9つです。
・治安が良く犯罪発生率が低い
・繁華街や風俗店がない
・都内の主要駅に出やすい
・駅周辺に大きめのスーパーがある
・周囲に大きな音が出る施設がない
・街全体に坂道が少ない
・災害被害がない
・街の雰囲気が自分に合っている
できる限りすべてに当てはまると良いですが、お部屋探しの幅が狭まるので優先順位をつけてください。
妥協できる条件は、緩和したほうが住みやすいお部屋が見つかりやすくなります。
家賃相場が手取りの3分の1に収まる
一人暮らしは「手取りの3分の1」子育て世帯は「世帯の手取り合計の3分の1」に家賃が収まるエリアにしましょう。
特に一人暮らしは、家賃や毎月の生活費を全て自分で支払わなければいけません。そのため、手取りの3分の1を超えると、お金が足りずに生活が圧迫されます。
子育て世帯は、共働きの場合は多少オーバーしても良いですが、片働きですと世帯の手取り合計の3分の1に収めないと養育費を確保できません。
23区内なら練馬区や葛飾区は家賃相場が低めのエリアです。さらに家賃を抑えたい場合は、西東京市や調布市など23区外がおすすめです。
治安が良く犯罪発生率が低い
治安の良さは世帯問わずに重視すべきです。
とくに、ニュースになるような大きな事件が頻繁に起こるエリアや、粗暴・傷害事件が複数発生する地域は避けるべきです。
平成30年に発表された警視庁の犯罪データによると、文京区・杉並区・練馬区は東京23区内でも犯罪発生率が低く治安が良いです。
23区の犯罪発生率まとめはこちら
駅名 | 犯罪率 | |
---|---|---|
1位 | 文京区 | 0.53% |
2位 | 杉並区 | 0.58% |
2位 | 練馬区 | 0.58% |
4位 | 世田谷区 | 0.61% |
4位 | 目黒区 | 0.61% |
6位 | 品川区 | 0.62% |
7位 | 荒川区 | 0.65% |
8位 | 大田区 | 0.68% |
9位 | 江東区 | 0.69% |
9位 | 板橋区 | 0.69% |
11位 | 中野区 | 0.71% |
11位 | 足立区 | 0.71% |
13位 | 江戸川区 | 0.72% |
13位 | 葛飾区 | 0.72% |
15位 | 北区 | 0.74% |
16位 | 墨田区 | 0.90% |
17位 | 中央区 | 1.33% |
18位 | 港区 | 1.37% |
19位 | 豊島区 | 1.42% |
20位 | 台東区 | 1.48% |
21位 | 新宿区 | 1.72% |
22位 | 渋谷区 | 2.20% |
23位 | 千代田区 | 4.71% |
繁華街や風俗店がない
駅前に繁華街や風俗店が集まっているエリアは避けるべきです。酔っ払いが多く、粗暴事件に巻き込まれる可能性があります。
また、繁華街は飲食店が多く集まるため、ゴキブリやネズミなどの害虫が発生しやすいです。
都内の主要駅に出やすい
都内の主要駅である「東京駅・品川駅・上野駅・渋谷駅・新宿駅・池袋駅」に出やすいエリアがおすすめです。
通勤通学に便利なうえ、休日のお出かけもしやすいです。
目安は、都内の主要駅のいずれかに、乗り換えなし~1回で30分ほどで行けるエリアです。
駅周辺に大きめのスーパーがある
駅周辺に大きめのスーパーが1件あると、品ぞろえが良く、ある程度の食品は買い揃えられます。
ただし「まいばすけっと」のようにコンビニサイズの小型店舗の場合は、品ぞろえが悪く割高になりやすいです。
駅周辺に無い場合は、借りる予定の物件に行くまでの途中に大きめのスーパーがあるかも確認しておきましょう。
周囲に大きな音が出る施設がない
周囲に大きな音が出る施設があると、騒音に悩まされて住みにくくなります。
とくに高速道路や線路、工場が近くにあるエリアは避けたほうが良いです。
街全体に坂道が少ない
坂道が多いエリアだと、駅に向かうだけでも疲れるので住みにくいです。
文京区や港区は、23区内でも、ずば抜けて坂が多いエリアです。
ほかにも新宿区、千代田区、板橋区、北区、大田区は坂が多いので、お部屋の内見の時に駅から物件までの道を実際に歩いて確認してください。
災害被害がない
地震や台風、津波や噴火などの自然災害の時に、被害が少ない土地かも確認しておくと良いです。
とくに、埋め立て地や海抜がマイナスになっている土地は、地震や台風の時に地割れや川の氾濫による浸水などの被害に合いやすいです。
気に入ったエリアが川に近い場合は、なるべく上層階のお部屋を選び水害に遭わないようにすべきです。
街の雰囲気が自分に合っている
実際に住む予定の街を歩いてみて、雰囲気が自分に合っている場所を選んでください。
例えば、再開発されて街並みが綺麗、田舎のような雰囲気が残る閑静な住宅街、背の高いマンションが多い都会の住宅街などがあります。
雰囲気ひとつでも住んだ後の住み心地に影響を与えるので、合わないと感じた街は避けたほうが良いです。
【一人暮らし】住みやすい街の5つの条件
一人暮らし向けの住みやすい街の条件は以下の5つです。
・家賃相場が低い
・夜遅くまで営業しているスーパーがある
・街灯が多く夜道でも明るい
・教育施設が近くにない
一人暮らしは仕事が生活の中心になるので、交通アクセスと家賃の安さの優先度は高めのほうが良いです。
通勤通学時間が50分以内
通勤通学時間が、ドアtoドアで50分以内のエリアが住みやすいと感じます。
アットホームの「都内勤務の賃貸一人暮らしの電車通勤実態調査(2018年)」によると、一人暮らしの20~30代の平均通勤時間は約50分です。
調査対象になった「通勤時間」は家を出てから会社に着くまでにかかる時間なので、電車の乗車時間は約30分と考えるべきです。
50分を超えてしまうと自分の時間が減るうえ、満員電車のストレスが増加するので毎日の通勤通学が辛くなります。
家賃相場が低い
一人暮らしは何かと出費がかさむので、できるだけ家賃相場が低いエリアにしたほうが良いです。
目安は「手取りの3分の1」ですが、新社会人や貯金をしたい人は「手取りの4分の1」ほどに家賃を抑えるべきです。
以下に、月の手取りの3分の1と4分の1の家賃目安をまとめたので、参考にしてください。
月の手取り | 3分の1の家賃目安 | 4分の1の家賃目安 |
---|---|---|
手取り18万円 | 約60,000円 | 約45,000円 |
手取り19万円 | 約63,000円 | 約47,000円 |
手取り20万円 | 約66,000円 | 約50,000円 |
手取り21万円 | 約70,000円 | 約52,000円 |
手取り22万円 | 約73,000円 | 約55,000円 |
都内で家賃5万円台を探すなら練馬区や葛飾区がおすすめです。もしくは「駅徒歩15分以内・築年数指定なし」まで条件を緩和するとお部屋が探しやすいです。
夜遅くまで営業しているスーパーがある
駅前もしくは、家に帰るまでに夜遅くまで営業しているスーパーがあると便利です。
残業や飲みなどで帰宅が遅くなっても、買い物をしてから帰れます。
とくに「西友」や「ワイズマート」「ライフ」などの中型店舗があると、品ぞろえが良く買い物しやすいです。
街灯が多く夜道でも明るい
一人暮らしの場合、残業や付き合いで夜遅くの帰宅になりやすいので、街灯が多いエリアにしましょう。
とくに女性の一人暮らしは事件に巻き込まれやすいので、夜道でも明るく見通しい場所でないと不安です。
もしくは、大通りを経由して帰宅できる場所でお部屋を探したほうが良いです。
教育施設が近くにない
教育施設が近くにないエリアだと、静かに暮らせます。
とくに休日は家にいる人、昼までゆっくり眠りたい人は、運動会の練習や部活動の音で落ち着けないので避けるべきです。
【子育て世帯】住みやすい街の7つの条件
子育て世帯の住みやすい街の条件は以下の7つです。子どもをメインに考えて、住む場所を決めてください。
・地域に子育て世帯が多い
・待機児童数が少ない
・ショッピングモールが行動範囲にある
・公園や児童館が近くにある
・夜間対応をしている病院がある
・嫌悪施設のが近くに無い
自治体の子育て支援制度が整っている
自治体独自の子育て支援制度がある地域だと、負担が軽くなるので子どもを育てやすいです。
23区内なら、杉並区・江戸川区・葛飾区が子育て支援制度が充実しています。
杉並区は「子ども・子育て会議」という委員会を設置し、子育てしている人や関係者の意見を積極的に取り入れて制度を見直ししています。
江戸川区は、区立小学校が子ども向けに開設した学童保育のようなものがあり、両親が働いているいないに関わらず希望者全員が利用できます。
葛飾区は「多子世帯の保育料減免制度」や「マタニティパス(5,500円分の金額をチャージした交通系ICカード)」など、独自の支援制度が充実しています。
地域に子育て世帯が多い
子育て世帯が多い地域は、地域ぐるみで子どもに目を向けているので治安が良いです。
他の子育て世帯の人と家族ぐるみの付き合いができるうえ、子ども同士を遊ばせ安いので親の負担が多少軽減します。
また、子育てが多い地域はスーパーや赤ちゃん用品店が複数あり、買い物環境が整っている傾向にあります。
待機児童数が少ない
待機児童が少ない地域だと、子どもを保育園に入れやすいです。
平成30年4月時点で待機児童がゼロだった地域は、杉並区・豊島区の2つです。
また、江戸川区は入園の壁と言われる、小規模保育を卒業した後の3~5歳の待機児童数ゼロを達成しています。
ショッピングモールが行動範囲にある
ショッピングモールが行動範囲にあると、子ども用品や大人の衣類、食品などまとめて購入できるので便利です。
また、子どもを連れてフードコートで食事もしやすいです。
人によって行動範囲が違いますが、自転車で15分圏内か電車で2駅以内にショッピングモールがあると移動がラクです。
公園や児童館が近くにある
公園や児童館が近くにあると、子どもを遊ばせやすいです。子どもだけでなく親同士のコミュニケーションもとれます。
公園は遊具が豊富でなくとも良いので、砂場と滑り台、ブランコくらいがあると良いです。
夜間対応をしている病院がある
夜間対応をしている病院が近くにあると、子どもが急に発熱してもすぐに駆け込めます。
とくに赤ちゃんは発熱しやすいうえ、容体が急変しやすいので大きな病院か専門病院があると良いです。
嫌悪施設のが近くに無い
子どもの安全を考えて、近くに嫌悪施設がないかも事前に確認しておきましょう。
嫌悪施設とは一般的に嫌われている施設や、トラブルに繋がる恐れのある施設のことです。
・ゴミ処理所、下水処理所
・産業界器物処理所
・刑務所、隔離病棟
・原子力発電所
・風俗店
東京の住みやすい街が知れるおすすめ記事
当サイト「Rooch」の不動産屋スタッフ4名が、経験やお客様の声を元に東京都内の住みやすい街ランキングTOP30を作成しました。
東京の住みやすい街TOP30の詳しい解説が見たい方は、以下の記事を参照してください。
不動産屋視点で紹介する穴場の街や、一人暮らしに人気の街、おすすめの理由など詳しく解説しているので、お部屋探しの役に立ちます。
以下で、上位3位に入った駅の住みやすさを簡単に紹介します。
1位:荻窪
・北口にも南口にも商店街があって買い物しやすい
・新宿駅、東京駅に乗り換えなしで行ける
・ファミリーが多く治安が良い
荻窪駅は、駅前に買い物施設や飲食店が充実していて生活しやすい環境が整っています。
駅から少し離れると閑静な住宅街が広がっていて、落ち着いて生活できます。ファミリーだけではなく、一人暮らしにもおすすめの街です。
2位:練馬
・大型商業施設が2店舗あり買い物に便利
・チェーンの飲食店が多く外食しやすい
・駅前に区役所があり様々な手続きがラク
・単身向けの物件が多い
練馬駅は23区内でも犯罪がほとんど治安が良く、女性の一人暮らしや子育て世帯など世帯を問わず住みやすい街です。
駅前に大型スーパーや飲食店が集まっているので、買い物や外食がしやすいです。
また、練馬駅がある練馬区は、23区の中でも家賃相場が低めのエリアなので、費用を抑えたい人にも向いています。
3位:武蔵小山
・学校や保育施設が多く、子育てしやすい
・再開発が進んでいてタワーマンションが建築中
・目黒まで2駅なので山手線に乗り換えやすい
武蔵小山駅は、再開発が進んでおり街並みがどんどん新しくなっているエリアです。
やや家賃が高めですが、新築物件が増えているので新しくて綺麗めなお部屋に住みたい人におすすめです。
また、飲食店が多い「パルム商店」は物価が安いので、外食派の人にも向いています。
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