最終更新:2021年2月25日

退去費用を払わなかったらどうなる?という疑問に徹底回答します!退去費用が高すぎるケースや高くなっても仕方がないケース、費用が高額で支払えない場合の対処方法も紹介します!費用を抑えるためにできることも合わせて紹介します!
退去費用を払わなかったらどうなる?
退去費用を支払わないと、管理会社から連絡が来る、家族や友人に連絡が行く、といった段階を経て、最悪の場合は裁判沙汰になることもあります。
賃貸物件を退去する際には、原状回復費用やハウスクリーニング代などの退去費用を払う必要があり、無視できる費用ではありません。
退去費用を期限までに支払わないと、どんなトラブルになるのかや対処方法について解説します。
まず管理会社や保証会社から連絡が来る
物件からの退去後、大家さんや管理会社から退去費用の請求があります。請求された退去費用を期限までに支払わない場合、まずは、契約者へ連絡が来ます。
退去費用の請求金額が高いと感じたり、支払い期限に間に合わない場合は、連絡があった時点で金額や支払い期限の延長を交渉してみましょう。
家族や友人に迷惑がかかる可能性がある
管理会社や保証会社からの連絡を無視し続けると、緊急連絡先や連帯保証人に連絡されてしまうので、家族や友人に迷惑がかかる可能性があります。
連帯保証人を立てて賃貸契約を結んでいる場合、連帯保証人は契約者と同じ責任を負うので、退去費用の支払いを断ることはできません。
家族や友人との関係を壊さないためにも、お金の関係は契約者自身が対応するべきです。
最悪の場合は裁判に発展する可能性がある
催促を無視し続けると、裁判沙汰になる恐れがあります。裁判になってから、退費費用に納得できない、高額過ぎてお金を準備できない、などの理由があっても、払わないことは正当化できません。
退去費用の支払いを求める催促に応じなければ、家庭裁判所を通じて通告書が届き、通告書にも応じなければ、裁判所に出廷することになります。
相手の要求が非常識すぎて100%勝てる裁判であれば応じても良いかもしれませんが、滞納した事実は残ります。
以下の項目では、退去費用の平均額や請求金額に納得いかない場合の対処方法を説明しますので、参考にして、トラブルにならないように対処してください。
退去費用はどのくらいだと高すぎる?
ほとんどの不動産屋が、最初は多めに退去費用を請求してくるのが現状です。退去費用の見積書を確認し、高すぎないか確認しましょう。
退去費用を払わないでい続けることはできませんが、余分な費用まで負担する必要はありません。
以下の表は、間取り別の退去費用の平均額をまとめたものです。
ワンルーム | 約69,000円 |
---|---|
1K | 約77,000円 |
1DK | 約91,000円 |
1LDK | 約126,000円 |
2K | 約92,000円 |
2DK | 約117,000円 |
2LDK | 約148,000円 |
3LDK | 約169,000円 |
参考:リクルート住まいカンパニー「引越しに関する実態把握調査」
退去費用が平均額を大幅に超えている場合は、支払う必要のない費用まで請求されている可能性があります。
大家さんや管理会社に問い合わせて、見積もりを出しなおしてもらいましょう。
また、入居時に敷金を預けている人は、敷金の額と照らし合わせて、請求されている金額を精査してください。
6年以上住み続けていた場合は経年劣化で減額あり
耐用年数が6年のものは、同じお部屋に6年住み続ければ経年劣化とみなされるので、退去時の費用は大家さんが負担します。
設備ごとの耐用年数は、以下にまとめています。例えば、8年住んでいれば書棚の修繕は、大家さんが全額負担することになります。
耐用年数 | 設備 |
---|---|
5年 | 流し台 |
6年 | 壁紙、カーペット、エアコン、インターホンなど |
8年 | 書棚、タンス、戸棚などの金属製ではない家具 |
15年 | 便器、洗面台の給排水設備、金属製の家具など |
ただ、フローリングや畳は耐用年数がないので、建物自体の耐用年数をあてはめて考えます。非現実的な年数になるので、経年劣化による軽減は当てにしないほうが良いです。
退去費用が高くなっても仕方ないケース
お部屋の修繕やクリーニングに多額な費用がかかる場合は、退去費用が高額になっても仕方がありません。
普通に生活していて自然にできる傷や汚れは経年劣化として扱われるので大家さんの負担になりますが、故意や過失でついた汚損は退去者の負担になります。
以下は、退去費用が高額になる具体的なケースです。自分が当てはまっていないか確認してください。
室内でタバコを吸っていた
室内でたばこを吸っていたせいで、壁紙がひどく黄ばみ、張り替えなければいけなかったり、室内の消臭が必要なときは、退去費用は高くなります。
また、喫煙不可のお部屋でたばこを吸っていた場合は、違約金が加わりさらに高額になる可能性があります。
ペットを飼っていた
ペットを飼っている人は、ほとんどの場合、お部屋の消臭代を請求されます。ペットの臭いだけでなく、汚物やエサの臭いもなかなか取れないため、消臭代を請求されても仕方がありません。
また、噛み傷や粗相で汚れてしまった壁紙の張り替え代を請求されることも多いです。
長年掃除をさぼっていた
長年掃除をしていなくて垢やカビがこべりついている場合は、管理を怠った入居者の責任として、高額な退去費用を請求されることがあります。
とくに、タイルのカビ取り、排水溝の詰まり、換気扇の油汚れなどを解消するために専門業者を使う必要があるなら、退去費用は高額になります。
物を引きずったりぶつけたりして傷だらけ
タンスやベッドなどの重い家具を動かしたときの傷が原因で、フローリングを張り替える場合、退去費用は高額になります。
家具の重みで床がへこむのは避けられないことなので入居者の負担になりませんが、配置換えの際の不注意による傷は、入居者が修繕費用を負担しなくてはなりません。
退去費用の金額に納得できないときにやるべきこと
退去費用の金額が高すぎる、内容に納得できない、といった場合は、下記で紹介する4つのことをやりましょう。
賃貸契約書と国土交通省のガイドラインを確認する
入居時にサインした賃貸契約書に記載されている退去費用についての記載や、敷金の扱いに関する特約事項を確認しましょう。
「別途クリーニング代が必要」「退去時のエアコン清掃代は一律3万円必要」などの記載がある場合は、支払わなくてはいけません。
また、国土交通省が退去費用について定めた「原状回復のガイドライン」に目を通しておくことも重要です。
賃貸契約書で特約を交わしていない場合、退去費用の負担範囲はガイドラインの内容に沿って決められるのが通例です。
不動産屋に請求書の内容を再確認してもらう
契約書と原状回復のガイドラインの内容を確認し、見積書の内訳に納得がいかない場合は、早急に不動産屋に連絡しましょう。
「納得がいかない」「高すぎるから値下げして」など漠然と不満を伝えるのではなく、ガイドラインの規定とズレている箇所を指摘すると良いでしょう。
知識を持っている人という印象を与えれば、不動産屋はまともな金額の請求書を改めて送ってくるはずです。
消費生活センターなどに相談する
不動産屋に交渉したけど断られた、金額に納得がいかないまま話を終わらされた、という場合は、消費者センターや国民生活センターに電話しましょう。
「退去費用の見積もりをもらったが、金額が高すぎるので相談に乗ってほしい」と伝えてください。窓口の人は対応に慣れているので、適格なアドバイスがもらえます。相談料は無料です。
民事調停に申し込む
消費者センターに相談した後も、頑なに退去費用を下げてくれない場合は、民事調停に申し込む方法があります。
簡易裁判所での民事調停では、裁判官や専門職員が入居者と不動産屋の間に入り、問題解決に向けてサポートしてくれます。
民事調停の申し込みは、簡易裁判所にある用紙に内容を記載するだけでできます。裁判所は敷居が高いというイメージを持たれがちですが、民事調停は500~1,000円でできます。
民事調停でも解決できない場合は、少額訴訟に切り替えて裁判を起こすことも可能です。
退去前に掃除して退去費用が高額にならないようにする
退去立会いの前までに、室内を清掃しておくことが、高額な退去費用にならないための有効な対策です。
下記の中で、自分である程度まで清掃できるものがあれば、室内から荷物を搬出した後で、できるだけキレイにしておきましょう。
・煙草を吸ったせいで変色した壁紙
・落書きによる壁紙の汚損
・窓の結露を放置したことで発生したカビ
・布団を敷きっぱなしにして発生したカビ
・一度も掃除していなく埃が固まった換気扇
・髪の毛が絡んで流れにくい排水溝
・ベランダの鳥のフンを放置した汚れ
その他にも、壁やフローリングについた傷を、ホームセンターや100円均一で売っている修繕用のグッズで直しておくことも、高額な退去費用を請求されないための対策です。
原状回復できなかったものは、原状回復費用や清掃費用として敷金から引かれるか、別で費用を請求されます。
どうしても退去費用が支払えないなら不動産屋に相談すべき
退去費用に納得がいっても、お金がなくてどうしても支払えない時は、物件を管理していた不動産屋に相談すべきです。
不動産屋によっては、支払日の相談に乗ってくれたり、退去費用の分割払いに対応してくれることがあります。
ただし、分割払いは現金でのみ可能なケースがほとんどです。ほとんどの不動産屋は、クレジットカードの分割払いには対応していません。
現金での支払いの場合、いったん支払える金額を渡し、残った額のみ分割といったパターンが多いです。
退去費用の支払いは拒否できない
退去費用の支払いは拒否できません。届いた請求書を無視していると、最悪の場合、訴訟を起こされる危険があります。
退去費用を支払うお金が手元にないならば、両親や兄弟に相談して借してもらうべきです。頼れる人がいない場合は、消費者金融などの利用を検討します。
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