2018年11月12日投稿
木造アパートの防音性ってどうなの?という疑問を解決します!内見時に防音性を確認する方法や、木造アパートのメリット・デメリット、木造アパートを選ぶコツや、鉄骨造など他の建物構造との性能比較も合わせて紹介します!
木造アパートは防音性が低い
木造物件は、建物構造の中で1番防音性が低いです。周囲の音が聞こえやすく、また自分の生活音が外に聞こえやすいです。
隣人のテレビやくしゃみの音、シャワーの音などが聞こえるだけでなく、路上で歩く人の話し声や土砂降りの雨音まで聞こえてきます。とくに築年数が古い木造アパートは、音がよく響きます。
ただし、築年数が浅い木造アパートは、壁に防音素材が使われていることがあるので、木造アパートすべての防音性が低いわけではないです。他の物件と比べると、防音性が低いというだけです。
木造と軽量鉄骨造の防音性はほぼ同じ
防音性についてを、木造・軽量鉄骨造・重量鉄骨造・RC造(鉄筋コンクリート)・SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)で比較してみました。1番防音性が高いSRC造をMAX10として紹介します。
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木造 | テレビや電話の声などの生活音が丸聞こえ |
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軽量鉄骨造 | 多少音量が軽減されるが、生活音はほぼ聞こえる |
重量鉄骨造 | 洗濯機や掃除機などは少し聞こえるが気にならない |
RC造 | 子どもの泣き声や走り回る音は聞こえる |
SRC造 | 防音性が高く外の音が聞こえてこない |
実は、木造と軽量鉄骨造の防音性はほぼ同じです。あくまで骨組みに使われる柱が木造か鉄骨かの違いだけです。
軽量鉄骨造は、隣の部屋のテレビの音が聞こえてきたり、洗濯機やシャワーの音が聞こえてきます。とくに足音などの低音が響きやすいです。
鉄骨造は、木造よりは音を遮りますが、洗濯機や足音など低音や振動が響くので体感的には同じです。ただし、キッチンが出っ張った造りや、壁側にクローゼットがあるなど、間取りにより音が響にくいお部屋があります。
RC造とSRC造は、コンクリートの壁の厚みにより防音性は高いです。ただ、子どもの泣き声や走り回る音は響いてきます。
自分でできる防音対策
木造のアパートで、騒音トラブルなく快適に過ごすために、自分でできる防音対策はなるべくしておきましょう。
・テレビなど音が出る物の裏に吸音パネルを張る
・壁際に本棚やタンスを置いて音を遮断する
・家電に防振ゴムをつける
・カーペットを敷いて足音などの物音を和らげる
・壁に遮音シートを張る
また、スリッパやルームシューズを履いたり、踵からドスンドスンと歩かないよう気を付けるだけでも、防音対策になります。
内見時に防音性を確認する方法
木造アパートの防音性は、内見時に確認しましょう。確認方法は以下になります。
・壁をノックしてみる
・営業マンに廊下を歩いてもらう
・窓を開けて隣の建物との間隔を確かめる
・物件の周辺環境を確認する
お部屋の中央で手を叩いてみる
お部屋の中央で、大きな音が鳴るように手を叩いてみてください。
防音性が低い場合は、壁に音が跳ね返り、振動とともに音が部屋中に反響します。すぐに音が消えた場合でも、壁に吸収されずに外に音が漏れていることがあるので、次の方法を試しましょう。
壁をノックしてみる
壁の中をノックしてください。高く軽めの音が聞こえてきた場合は、壁が薄いので防音性が低いです。ゴツゴツと、低く鈍い音が聞こえてきた場合は、壁が分厚いので防音性が高めです。
営業マンに廊下を歩いてもらう
不動産屋の営業マンに、物件の共有廊下を歩いてもらいましょう。扉を締め切った状態で足音が聞こえてきた場合は、防音性が低いです。
また、実際の音の聞こえかたがわかるので、このくらいの聞こえ方なら自分は大丈夫という判断材料にもなります。
窓を開けて隣の建物との間隔を確かめる
お部屋の窓を開けて、隣の建物との間隔を確かめましょう。お部屋の窓と、隣の建物の窓の位置が同じの場合、お互いの生活音が聞こえる可能性があります。
物件の周辺環境を確認する
内見時は、駅から物件までの道を実際に歩いてみて、近くに保育園や学校、大きな公園はないか、音が出る工場はないかなど、周辺環境を確認しましょう。
木造アパートでも防音性が高いお部屋を探すコツ
木造アパートの中でも防音性が高いお部屋を探すコツは、ネット上の不動産屋「イエプラ」に相談することです。
普通の不動産屋だと、建物の種類や設備でしかお部屋を探せませんが、イエプラならスタッフが対応するので、ワガママな条件でもピッタリのお部屋を紹介してもらえます。
「家賃にお金をかけたくないけど防音性を重視したい!」「防音素材を使っているお部屋を探して!」などを、スキマ時間にチャットで送るだけなので、不動産屋に行く手間もありません!
木造アパートのメリット
木造アパートのメリットを、鉄骨造やコンクリート造などの他の構造と比べて紹介します。
②通気性が高く湿気や熱がこもりにくい
③柱が出っ張らないので家具を置きやすい
①家賃が安い物件が多い
木造アパートは、建物構造の中でも建設費用が安いため、家賃が低めに設定されています。
東京23区内で、ワンルーム、1K、1DKのお部屋の家賃を建物構造ごとに調べてみると、木造物件の家賃は他の間取りより8千円~2万5千円も安かったです。
ワンルーム | 1K | 1DK | 平均額 | |
---|---|---|---|---|
木造 | 3.5万円 | 4.2万円 | 5.5万円 | 4.4万円 |
鉄骨造 | 4.6万円 | 5万円 | 6.3万円 | 5.2万円 |
RC造 | 5.1万円 | 5.7万円 | 7.4万円 | 6万円 |
SRC造 | 6.2万円 | 6.6万円 | 8.2万円 | 7万円 |
②通気性が高く湿気や熱がこもりにくい
木造の物件は、柱や壁の間に隙間を開けて建てられているので通気性が高く、鉄筋造やコンクリート造に比べて湿気や熱がこもりにくいです。そのため、窓の結露やカビが発生しにくく、夏場は暑くなりにくいです。
築年数が古い物件ほど木造が多い理由は、日本が1年を通して気温が大きく変わる気候で、通気性が高い木造物件が好まれていたためです。新しい物件は技術が進歩しているため、木造物件でなくても通気性対策が取りやすいです。
③柱が出っ張らないので家具を置きやすい
木造のお部屋は、柱が出っ張らず壁や天井に凹凸がないので、家具をレイアウトしやすいです。
一方で鉄筋造やコンクリート造のお部屋は、天井や壁が柱や梁(はり)で凹凸があり、家具を置きづらい形であることが多いです。
出っ張りがない木造の例 | 出っ張りがある鉄骨造の例 |
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出典:http://faisisiba.naganoblog.jp/e357061.html
木造アパートのデメリットと対策
「防音性が低い」以外のデメリットを、鉄骨造やコンクリート造などの他の構造と比べで紹介します。合わせて対策も紹介します。
②害虫が発生しやすい
③古い木造物件は火が回りやすい
①気密性が低くエアコンが効きづらい
木造物件は気密性が低いため、風通しが良いぶん冷暖房が効きづらく、冬場は寒くなりやすいです。
木造物件は、結露や湿気を防ぐために柱や壁の間に空間があります。一方、コンクリート造は型にコンクリートを流し込んで建物の基礎を作るので、すき間が無く、気密性が非常に高いです。
暑さ・寒さ対策
夏の暑さと冬の寒さ対策の方法を紹介します。すぐにできる対策ばかりなので、室温で困っている人は試してみてください。
・レースのカーテンで直射日光を防ぐ
・エアコン温度を28度にしてつけっぱなしにする
・市販のひんやりグッズを買う
・エアコンの風向きを下向きにして足元を温める
・スリッパや室内シューズを履く
・ドアにすきま風ストッパーをはさむ
②害虫が発生しやすい
木は湿気を吸収しやすい性質で、築年数が古いほど湿気をため込んでいます。白アリなどの害虫は湿気を含んだ木を好むので、築年数が古い木造建築ほど害虫が発生しやすいです。
とくに1階は害虫が発生しやすいので、念入りに対策するべきです。入居する際には家具を運び込む前にバルサンなどの殺虫剤を使いましょう。
害虫対策
基本的には、お部屋を清潔に保つようにしていれば、害虫の発生を防げます。虫が嫌い、事前に対策しておきたいという人は、下記の方法を試してみてください。
・食器や水回りは汚れたらすぐ洗って乾燥させる
・掃除して虫のエサになる髪やホコリを取り除く
・除湿器で湿度を低く保つ
・ハッカ油など虫が嫌がる液体をドアや窓に吹く
・入居前にバルサンなどの殺虫剤を撒いておく
・1月~3月頃の冷たい空気で長時間換気する
③古い木造物件は火が回りやすい
木は燃えると炭化層と呼ばれる層を作って完全に燃え尽きてしまうのを防ぐ性質がありますが、古くなると木が腐り、燃えやすくなります。
ただ、きちんと耐火対策されている木造物件なら、何十年も建物が燃えず頑丈なまま建っていることがあります。
防火対策
仮に、火事になってしまったら、一瞬にしてすべてのものを失います。木造アパートで防火設備が気になる人は、下記の対策を徹底しましょう。
・コンセント周辺の埃を定期的に掃除する
・お部屋の中や野外にゴミを放置しない
・寝タバコをしない
・市販の消化グッズを購入しておく
木造アパートを選ぶ際の6つのコツ
防音性が低いなど、木造ならではのデメリットをできるだけ抑えた物件を見つけたい人向けに、良いお部屋を選ぶコツをご紹介します。
②道路に面していない角部屋を選ぶ
③コンビニや飲食店の近くは避ける
④近くに線路などがある場所は避ける
⑤2階以上のお部屋を選ぶ
⑥居室同士が隣り合っていないお部屋を選ぶ
①1981年6月以降に建てられた物件を選ぶ
1981年6月以降に建てられた物件は、以前に建てられた物件よりも頑丈にできていて、耐震性が高いです。
1981年6月1日に新耐震基準が制定されて、旧耐震基準の「震度5程度の地震で倒壊しない」という基準から「震度6強から7までの地震で倒壊しない」という基準に変わっているためです。
2000年6月以降の建物はさらに耐震性アップ
2000年6月1日には、新耐震基準の内容が変更され、さらに耐震性が強化されています。
家賃を抑えたいけど耐震性が気になるという人は、2000年以降に建てられた新しい物件でお部屋を探しましょう。
②道路に面していない角部屋を選ぶ
角部屋は隣り合っているお部屋が1つだけなので、騒音が少ないです。ただし、大通りに面している角部屋は車の騒音が響くので、避けたほうが良いです。
また、角部屋はほかの部屋と間取りが異なり、家賃が少し高くなっていることがあるので注意しましょう。
③コンビニや飲食店の近くは避ける
コンビニや飲食店はゴミや油が出やすく、虫が発生します。木造の物件は他の構造に比べて虫が集まりやすいので、コンビニや飲食店からはできるだけ離れた場所にある物件を選ぶべきです。
特に、建物の1階で飲食店が営業している建物は極力避けましょう。虫だけでなく、料理のにおいが部屋まで届くことがあります。
④近くに線路などがある場所は避ける
木造は防音性が低いため、隣の部屋だけでなく、外の音も聞こえやすいです。線路や幹線道路など、騒音のもとになる場所の近くは避けましょう。
また、線路に近い場合は、電車が通った際にお部屋が揺れることがあります。もし内見の際に電車が通って揺れが気になったら、避けたほうが良いです。終電や始発の時間など、深夜や早朝でも揺れる可能性があります。
⑤2階以上のお部屋を選ぶ
1階のお部屋は、不審者が外から侵入しやすい、虫が出やすい、上階の音が響きやすいなど、デメリットが多いです。木造建築の場合は虫の被害と騒音の問題が特に起こりやすいので、できるだけ2階以上のお部屋に住むべきです。
⑥居室同士が隣り合っていないお部屋を選ぶ
隣のお部屋の居室と自室の居室が隣り合っている物件は、隣のお部屋の生活音が聞こえやすいです。お部屋とお部屋との間に、収納スペースやトイレ、お風呂などがある間取りのお部屋を選ぶと良いです。
ネット上の物件情報で隣のお部屋と居室が隣り合っていないかどうか分からないときは、不動産屋に聞けば教えてくれることがあります。
音が響きにくい間取りの例 |
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他の建物の構造と住み心地を比較
建物構造ごとに、耐震性、耐火性、通気性、家賃の安さを比較すると下記のような特徴があります。
木造 | 鉄骨造 | RC造 | SRC造 | |
---|---|---|---|---|
耐震性 | △ | △ | 〇 | 〇 |
耐火性 | △ | △ | 〇 | 〇 |
通気性 | 〇 | △ | × | × |
家賃の安さ | 〇 | 〇 | △ | × |
家賃の安さが最優先なら「木造」
家賃をできるだけ安く抑えたいなら、木造物件がおすすめです。
木造物件は建築費用がかからないことや築年数が古めの物件が多いことから、家賃が安めの物件が他の構造よりも多いです。
害虫や結露を優先して避けるなら「鉄骨造」
鉄骨造は、柱などの構造に鉄骨を使っているので、木造よりも害虫が発生する可能性が低いです。また、コンクリート造ほどの気密性は無いので、木造と同じくらい結露ができにくいです。
木造の物件よりも家賃は少し高くなりますが、RC造やSRC造よりも安めな物件が多いです。
防音性や耐震性が最優先なら「RC造」
防音性や耐震性を優先したいなら、RC造の物件がおすすめです。
RC造は鉄筋コンクリート造の略称で、RC造と鉄筋を組んだ枠の中にコンクリートを流し込んで固めたものを、柱・梁・床・壁に使用しています。
コンクリートは音を通しにくいため、木造や鉄骨造より防音性に優れています。また、鉄筋とコンクリートを組み合わせることで高い耐震性を作り出しています。
ただ、木造や鉄骨造よりも建築コストが高いため、家賃も高めな物件が多いです。
家賃が高額でも安心が欲しいなら「SRC造」
SRC造は、お金に余裕があって、建物の性能を重視したいという人におすすめです。
SRC造とは鉄骨鉄筋コンクリート造の略で、柱や梁などの骨組みに鉄骨を使用し、さらにコンクリートで補強した構造です。
頑丈で防音性も高いですが、タワーマンションやデザイナーズマンションが多く、建築コストが非常に高いため家賃も高くなります。
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