2019年1月23日投稿
軽量鉄骨造とは?軽量鉄骨造の防音性は?という疑問を解決します。軽量鉄骨造と木造の防音性比較や、内見時に防音性を確認する方法、防音対策、軽量鉄骨造のメリットデメリット、静かに暮らすためのお部屋選びのコツなども合わせて紹介します!
軽量鉄骨造の防音性は木造と同じくらい低い
軽量鉄骨造の防音性は、木造とほぼ変わらないくらい低いです。
そもそも、軽量鉄骨造とは柱や梁などの骨組みが鉄骨になっている構造で、鉄骨の厚みが6mm未満のものです。
防音性について、木造・軽量鉄骨造・重量鉄骨造・RC造(鉄筋コンクリート)・SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)で比較してみました。1番防音性が高いSRC造を10として紹介します。
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木造 | テレビや電話の声などの生活音が聞こえる |
---|---|
軽量鉄骨造 | 多少音量は軽減されるが、生活音はほぼ聞こえる |
重量鉄骨造 | 洗濯機や掃除機の音は少し聞こえるが気にならない |
RC造 | 子どもの泣き声や走り回る音は聞こえる |
SRC造 | 防音性が高く外の音がほぼ聞こえない |
軽量鉄骨造と木造は、あくまで骨組みだけの違いであり、壁やそのほかに使われる素材に大差はありません。
ただし、壁に防音素材を使用している物件であれば、軽量鉄骨造でも防音性が高いお部屋があります。
軽量鉄骨造で聞こえてくる音の体感
日中であれば、隣人や周りの生活音はあまり気になりませんが、車の音や、道で話す人の声など外からの音は聞こえてきます。
夜は、隣の部屋のテレビの音や、洗濯機やシャワーなどの音が聞こえてきますが、自分が起きている時間であれば、あまり気になりません。
ただし、隣人や上下階で、生活音が大きい人、夜勤で自分と生活リズムが違う人がいる場合は、夜に寝れなくなる可能性があります。
逆に、一度寝てしまえば朝まで起きない、自分もテレビを見るから周辺の生活音が耳に入ってこないという人は、軽量鉄骨造でも、騒音に悩まされることはほとんどありません。
内見時に防音性を確認する方法
軽量鉄骨造のお部屋は、必ず内見して、以下の5つの方法で防音性を確認しましょう。
お部屋の中央で手を叩く
お部屋の中央で、大きな音が鳴るように手を叩いてみてください。
防音性が低い場合は、壁に音が跳ね返り、振動とともに音が部屋中に反響します。すぐに音が消えた場合でも、壁に吸収されずに外に音が漏れていることがあるので、次の方法を試してください。
壁を叩く
壁の中心をノックしてください。音が反響して聞こえた場合は、壁が薄いので防音性が低いです。ゴツゴツと響かない音が聞こえた場合は、壁が分厚いので防音性が高めです。
それでも分からない場合は、居室と隣り合っている壁に耳を当てて隣人の生活音が聞こえるか確認しましょう。
不動産屋に廊下を歩いてもらう
内見に同行しているスタッフに、物件の共有廊下や階段を歩いてもらいましょう。扉を締め切った状態で足音が聞こえてきた場合は、防音性が低いです。
また、実際に住んだとき、どれくらいの足音が聞こえるか分かるので、我慢できるかどうかの判断材料にもなります。
窓を開けて隣の建物との距離を確認する
お部屋の窓を開けて、隣の建物との距離を確かめましょう。お部屋の窓と、隣の建物の窓が近い場合、お互いの生活音が聞こえる可能性があります。
物件周辺に音が出る施設が無いか確認する
物件の周囲に、工場や学校、大きな公園など、音が気になる施設が無いか確認しましょう。
内見した時間帯は静かでも、平日の昼間は工場や学校の騒音が酷く、後悔することがあります。
自分でできる防音対策
軽量鉄骨造のお部屋でより快適に過ごすために、自分でできる防音対策を紹介します。
・壁際に本棚やタンスを置く
・家電に防振ゴムをつける
・厚手のカーペットを敷く
・壁に遮音シートを貼る
家具家電は、隣人が住んでいる側の壁に配置しましょう。両隣に隣人がいる場合は、吸音パネルや遮音シートを壁に貼って防音対策してください。
賃貸物件で、壁に貼れない、退去費用が増えるのが嫌という人は、塗装用のマスキングテープを壁の隅に貼り、その上にパネルやシートを貼り付けてください。
また、床に厚手のカーペットを敷くだけでも、音や振動を多少吸収します。
軽量鉄骨造の物件に住むメリット・デメリット
防音性以外の部分で、軽量鉄骨造のメリットとデメリットを紹介します。お部屋選びの際に参考にしてください。
メリット
軽量鉄骨造のメリットは、虫が出にくいことと、耐震性が高いことです。
鉄骨造は虫が卵を産みつけにくいので、木造より虫が出にくいです。木造の場合、柱に虫の卵が産み付けられたり、構造の隙間から侵入することがあります。
また、鉄骨は折れにくく、鉄や鋼の粘りにより倒壊しにくいです。1981年6月以降に建てられた物件であれば、耐震基準をクリアしているので、震度6強から7までの地震では倒壊しません。
デメリット
軽量鉄骨造のデメリットは、木造より通気性が悪く、電気代が高くなりやすいことです。
鉄骨は熱伝導率が高いため、夏は暑く冬は寒くなります。そのため、人によってはエアコンが欠かせなくなり電気代がかさみます。
もし、不動産屋から「軽量鉄骨造ですけど通気性が良い」と言われた場合は、音を通しやすいので防音性に欠けます。
少しでも静かに暮らすためのお部屋選びのコツ
軽量鉄骨造のお部屋で少しでも静かに暮らすために実施できる、お部屋選びのコツを5つ紹介します。
線路沿いなど音が出やすい場所を避ける
線路や高速道路近くの物件は、いくら防音性が高いお部屋でも、音がうるさいので避けるべきです。
特に高速道路は、夜中の寝静まった時間でも車の音が聞こえます。また、緊急車両のサイレンの音がかなりうるさく、睡眠の邪魔になることがあります。
繁華街などのお店が集まる場所は避ける
商店街や繁華街などお店が集まる場所は、人も多く集まり賑やかなので避けるべきです。酔っ払いが騒ぐ声が聞こえてくる可能性もあります。
また、騒音だけではなく虫にも悩まされます。商店街や繁華街などは飲食店が多いので、夏場はとくに虫が大量発生します。
道路に面していない角部屋を選ぶ
角部屋は隣り合っているお部屋が1つだけなので、騒音が少ないです。ただし、大通りに面している角部屋は道路の騒音が響きやすいので、避けましょう。
また、角部屋はほかの部屋と間取りが異なり、家賃が少し高くなっていることがあるので注意しましょう。
居室同士が隣り合っていないお部屋を選ぶ
居室同士が隣り合っている物件は、隣のお部屋の生活音が聞こえやすいです。お部屋とお部屋の間に、収納スペースやトイレ、お風呂などがある間取りのお部屋を選びましょう。
ネット上の物件情報で隣のお部屋と居室が隣り合っていないかどうか分からないときは、不動産屋に聞けば教えてくれることがあります。
過去に騒音トラブルがあったか不動産屋に確認する
過去に騒音トラブルがあったか、不動産屋に確認しておきましょう。
もし、過去に騒音トラブルが起きている物件の場合、防音性が低かったり、近隣にトラブルを越しやすい住人が住んでいる可能性があるので、入居後に物音に悩まされる可能性があります。
他の建物の構造と住み心地を比較
建物構造ごとに、耐震性、耐火性、通気性、家賃の安さを比較してみました。
木造 | 鉄骨造 | RC造 | SRC造 | |
---|---|---|---|---|
耐震性 | △ | △ | 〇 | 〇 |
耐火性 | △ | △ | 〇 | 〇 |
通気性 | 〇 | △ | × | × |
家賃の安さ | 〇 | 〇 | △ | × |
家賃の安さが最優先なら「木造」
家賃をできるだけ安く抑えたいなら、木造物件がおすすめです。
木造物件は建築費用がかからないことや築年数が古めの物件が多いことから、家賃が安めに設定されています。
東京23区内で、ワンルーム、1K、1DKのお部屋の家賃を建物構造ごとに調べてみると、木造物件の家賃は他の間取りより8千円~2万5千円も安かったです。
ワンルーム | 1K | 1DK | 平均額 | |
---|---|---|---|---|
木造 | 3.5万円 | 4.2万円 | 5.5万円 | 4.4万円 |
鉄骨造 | 4.6万円 | 5万円 | 6.3万円 | 5.2万円 |
RC造 | 5.1万円 | 5.7万円 | 7.4万円 | 6万円 |
SRC造 | 6.2万円 | 6.6万円 | 8.2万円 | 7万円 |
害虫や結露を優先して避けるなら「軽量鉄骨造」
鉄骨造は、柱などの構造に鉄骨を使っているので、木造よりも害虫が発生する可能性が低いです。また、コンクリート造ほどの気密性は無いので、木造と同じくらい結露ができにくいです。
木造の物件よりも家賃は少し高くなりますが、RC造やSRC造よりも安めな物件が多いです。
防音性や耐震性が最優先なら「RC造」
防音性や耐震性を優先したいなら、RC造の物件がおすすめです。
RC造は鉄筋コンクリート造の略称で、RC造と鉄筋を組んだ枠の中にコンクリートを流し込んで固めたものを、柱や梁に使用しています。
コンクリートは音を通しにくいため、木造や鉄骨造より防音性に優れています。また、鉄筋とコンクリートを組み合わせることで高い耐震性を作り出しています。
家賃が高額でも安心が欲しいなら「SRC造」
SRC造は、お金に余裕があって、建物の性能を重視したいという人におすすめです。
SRC造とは鉄骨鉄筋コンクリート造の略で、柱や梁などの骨組みに鉄骨を使用し、さらにコンクリートで補強した構造です。
頑丈で防音性も高いですが、タワーマンションやデザイナーズマンションが多く、建築コストが非常に高いため家賃も高くなります。
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